お菓子作りに挑戦

今月のできたよ!

10月のできたよ!は、特別支援学校に通っている悠太くんのお菓子作り体験の様子です。

親御さんより

先日、お菓子作り体験に悠太と行ってきました。

お菓子づくり体験といっても、はじめて出会うご家族と一緒に同じ会場でやるため、悠太にはまだ早いかな、大丈夫かなと思いながら参加しました。食品を扱うため衛生的に配慮しながらすすめられました。まずは丁寧な手洗いからはじまり、エプロン・帽子の着用、マスク、手袋の着用が義務付けられていました。

ABAをはじめた頃は帽子をかぶらせようとすると投げ飛ばすような悠太でしたが、抵抗なく指示された身支度を迷惑をかけずにすることができました。お菓子作りがはじまっても、合同でやるので、みんな一緒の作業を求められます。自分が先に終わっても周りが終わるまで待たなければいけないこともありました。悠太は体験の先生の口頭指示で、作業を進め、お菓子の材料や道具を丁寧に扱うことができました。お菓子が出来上がるまでの焼き時間の待ち時間には、簡単な野菜の説明やクイズ大会など体験先の先生のお話がありました。そのような待ち時間も、とくに目立つ事なく静かに待つことができました。

体験といってもたくさんの細かい行程がありました。手洗いの課題、着替えの課題、道具を丁寧に扱いながら行う課題、相手に合わせて順番を待つ課題、静かに待つ課題など、普段から上原先生より課題を提示されアドバイスをいただきやってきた一つ一つの課題が、このような体験を通して繋がっていることを実感しました。

ABAをやっていなかったら、上原先生の指導を受けていなかったら、悠太はまず手洗いはできない、身支度も出来ず、道具は投げ飛ばす、人の話を聞けず離席して会場内を走り回る、奇声や大声をだす、自分の思い通りできなくて癇癪を起こしていたことと思います。悠太に合わせて上原先生より少しずつスモールステップで課題を提示してくれ、根気よくやってきた成果だと思っています。

ABAをやってきて良かったと思える瞬間でした。ABAをやり悠太の生活の幅が本当に広がりました。

悠太は私や家でできる事が、他の方や他の環境でも少しずつ出来るようになってきました。悠太自身もこのような体験はとても心に残っているようです。学校での絵を描く時間などで、このような体験した様子を真剣な表情で絵で表現していると学校の先生から報告があり、本当に嬉しく思います。コロナ禍でなかなか思い通り行動ができない時代になってしまいましたが、悠太にとって心に残る体験をこれからも続けていけたら良いなと思っています。

コンサルタントより

悠太くんのお母さんから、地域のお菓子作り体験に参加された話を伺ったとき、とても驚きました。悠太くんのお母さんがご説明くださったように、お菓子をつくる手順以外にも、手洗いや調理をするために着用するのものが多くあったり、待ち時間なども考えると実に様々なスキルが求められるからです。以前は毎朝の着替えに、かんしゃく対応を入れると数十分かかることが続いていたことや、待つことも得意だったわけではないため、悠太くんとお母さんの日々のABAでの取り組みの成果が全てに表れる時間だったのだなあということがこの映像からよくわかりました。実際のお菓子作りの方も、きちんと手順を踏み、手先を細かく使う作業が求められます。そして当日初めて行うことも多々あったと思います。そんな中、他の皆と同じペースで参加することができました。

何より、悠太くんの作ったレモンケーキがとても美味しそうです💕いつかご馳走してね〜!