ネブライザー

11月のできたよ!

11月のできたよ!は、年中さんの奈々ちゃんがネブライザーを使用している時の映像です。私自身も経験がありますが、子供が調子が悪い時や定期的にネブライザーを使用してもらうことは容易いことではありません。喘息持ちのお子さんを持つご家族にとっては、大変深刻なお悩みとなります。

親御さんより

奈々は喘息持ちで、発作が起こるたびに病院に駆け込みネブライザーで吸入をさせていただいておりました。

しかし、ほぼ毎回ネブライザーを見ると顔を伏せて大泣きしてしまい、ほとんど吸入することが出来なませんでした。その結果、悪化してしまい入院したこともあります。そんな時、医師から「発作が多いからネブライザーを購入して、症状が軽い段階で吸入してあげられるようにした方がいいと思う。」とのご意見をいただきました。

しかし奈々はネブライザーを見ただけで大泣きする状態でしたので、購入したとしても適切に使うことができないのではないかと不安がありました。そんな不安があり、購入を迷っていたので、コンサルで上原先生に相談させていただきました。すると即答で「教えられます。」とのご回答でしたので、すぐにネブライザーを購入いたしました。

そして次の発作に備えて、練習を始めることにしました。上原先生に提案していただいたやり方は、とてもスモールステップでしたが、ネブライザーを見ただけで泣いていた子ですから、いくらスモールステップといえど「最初は泣くだろうな…」と覚悟していました。

しかし、最初から泣くことも顔を伏せることもなく、1ヶ月もしないうちに5分間吸入することが出来るようになりました。しかもネブライザーの課題では1度も泣くことがありませんでした。今では「ネブライザーするよ!」と声かけをすると自らスイッチを入れて5分間大人しく吸入ができるようになりました。

それからも喘息の発作自体は起きていますが、症状が軽いうちに適切に吸入することが出来るようになったため、今のところ、急いで受診が必要なほど悪化することなく過ごせています。発作が起これば本人が1番つらいのですが、苦しんでいる子供の姿と吸入が嫌で泣く姿を見るたび、親としても大変つらく、親なのに何もできない非力さを痛感しておりました。

 しかし上原先生に相談させていただき、解決できるということがわかり、課題に取り組んだことで克服できて本当に良かったです。そして改めて「ABAって何でも教えられるんだな〜」と思い、感動しています。また、奈々は医療関係全般が苦手ですので、他に眼科検診の練習や注射の練習にも取り組んでいます。

コンサルタントより

奈々ちゃん、すごいね!

お子さんの具合を良くしてあげるためにして欲しいことでありながら、ある一定の時間、大きな音を聞きながらネブライザーを口に入れたままの状態を維持するというのは簡単なことではありません。奈々ちゃんのお母さんからお悩みを伺った時は、それまでのご経験で「なかなか家庭でさせるのは難しいですよね。」という感じでしたが、近頃の奈々ちゃんの様子から、教えられると思いましたので、早速取り組んでいただきました。

そして、翌週には、「最初から全然泣きませんでした!」とお母さんからの大変嬉しいご報告がありました。とても驚かれていらっしゃいましたが、泣くことなく少しずつ取り組んでいけたのは、お母さんがABA療育に取り組まれてきた成果だと思います。強いかんしゃくに悩まれていた時期を経て、いろいろなことを教えてこられた結果、以前は見るだけで泣いていたネブライザーを映像のように使用することができたのです。

恐らく、何も事情をご存じない方々がご覧になれば、悩まれていたことは想像しにくいように思います。そして、最近大泣きとなってしまった眼科検診なども、近い将来きっと克服してくれると思います。

頑張れ、奈々ちゃん!