野球奮闘記(前編)

2月のできたよ!

2021年2月より「今月のできたよ!」の掲載を開始して、ちょうど2年が経ちました。記念すべき2周年のひとつ目の投稿は、年長さんの枝豆くんとお父さんの野球奮闘記(前半)です。枝豆くんのご両親が、スキルを教え始めた最初から現在までの様子を時系列に編集してくださいました。

親御さんから

枝豆の父です。
息子は1歳3か月という早くに診断を受け、ABA療育を1歳半から開始し、上原さんのコンサルを受け本格的に療育に取り組み初めてからは約3年になります。

今月のできたよが始まったころ、息子さんとキャッチボールをされているお父さんの姿を拝見しました。私は学生時代野球をやっておりましたので、息子が生まれたときはキャッチボールなんて当たり前に訪れる未来だと思っていました。しかし、療育を行う中で、息子の不器用な姿・模倣の下手さ等を目の当たりにするにつれ、正直うちの息子はあのお子さんのように、上手にできるようにはならないだろうな、という気持ちもありました。そんな中でも、上原さんには、何の含みもなく「いや、枝豆くんもできるようになりますよ」とおっしゃって頂いていたのを、今でも覚えています。

私は平日仕事が忙しく、帰宅も深夜になりますので、土日に運動課題を中心としてセラピーを行っていました。息子はとにかく見て模倣するのが苦手でしたので妻にプロンプトでフォローしてもらいながら
まずは左足を前に出して投げるフォームから、ひとつひとつスモールステップでスキルをつけていきました。

野球のスキルとは別に、そもそも息子には多動傾向もあるようで、一回投げるたびにぴょんぴょんジャンプしたりする癖がありましたので最初はキャッチボールの体制を維持することすら満足にできず、苦労しました。

ジャンプしないように妻が体を押さえるプロンプトをし、落ち着いてできたときにたくさん強化するという対応を長期間繰り返しながら、キャッチボールの動作を教えていきました。ジャンプする癖は消えたと思っても忘れた頃に復活し、そのたび強化を使って直す、ということを根気強く続けました。

(後半へ続きます)