なわとび検定(番外編)

6月のできたよ!

6月のできたよ!は、番外編で何とABA-MAXのコンサルを卒寮された律くんによるなわとびの様子です。律くんは、二重跳び、はやぶさ跳び、返飛び、バックあやサイクル跳びを披露してくれています。

親御さんより

現在、小学校高学年の律(りつ)と申します。ABA-MAXの卒業生です。おかげさまでコンサルを卒業してからも、息子の律は楽しく学校に通っております。「今月のできたよ!」は律が先生にお世話になっていた頃はなかったのですが、素晴らしいコーナーだと思います。毎月のように楽しく拝見させていただいており、律共々すごいね〜と皆さまのお姿に感動しております。この度、卒業生として今の律の姿をお伝えさせていただける機会となりました。

縄跳びがABAの課題で始まったときは、始めは親の私が嬉しかったことを覚えています。近所の公園でお子さんたちが縄跳びをよくしていたので、律のできることがまた増えたら嬉しいなという思いでした。当時はスモールステップで、跳ぶ前の段階から少しづつ進めていきました。半年近く経ち、もう少しで前跳びができそうになる時に、私が結果を焦ってしまい跳べるか跳べないかの頃、今日もまた跳べなかった、という思いを強く持ってしまう時期がありました。

その後半年を過ぎると、前跳びが数回できるようになり、さらに1ヶ月を過ぎた頃には10回を超えられるようになりました。また、その1ヶ月後には、回数での区切りだけでなく、数分続けて跳んでいられるようになりました。その後、後ろ跳びを始め、縄跳びの課題が始めた頃から約1年後には二重跳びの練習を始められるところまでくることができました。課題としての縄跳びを終えた後も、それまでと同じように外出時には縄を持って、習い事や用事の後に課題の続きのような感じで渡していました。すると律は、自分の跳べる跳び方で好きなように跳んでいました。そのような様子を見て、初めは課題として始まった縄跳びを楽しんでやっている姿にひしひしと喜びを感じました。

小学校に入ると、休み時間や体育の授業で縄跳びをするようになりました。特に冬の時期は、クラスでも縄跳びをするお友達が増え、あまり会話の得意でない律もお友達と一緒に跳ぶことで、遊ぶ時間も仲間という感じを持てたのではないかなと思います。外出が難しかった時期には、家の前で跳ぶなどしていたのですが、その時に二重跳びがもう少しでできそうなことが分かりました。ABAで教わったように、二重跳びについても動画のお手本を見ながら練習を重ねるとできるようになっていきました。再び学校が始まると、クラスの中でも二重跳びができるのが早い方だったようで、その後クラスの皆の前でお手本として二重跳びをする機会をいただけたそうです。その頃から律は縄跳びをもっと頑張ろうと思うようになったようです。

縄跳びの検定へのきっかけを律に聞いたところ、「学校の子が検定2級を目指して練習しているのを見て、自分もやりたいと思った」と、練習を始めたそうです。そして2級に合格し、引き続き上の級を目指しています。ABAを始めたころの律は、周りの友達を見て「自分もやりたい」と思ったり、その思いを言葉で表すことは、正直想像できませんでした。律の意志の前に、少しでも周りのお子さんたちが取り組んでいることに同じように取り組んでもらいたい、そんな思いでした。検定の練習の中で難しかったことを聞くと、「返し跳びが難しかった」とのことです。私の記憶でも1ヶ月以上は、同じ跳び方のところで縄がよく絡まっていました。その間、律はいろいろな動画を見ては、パソコンの前で画面と一緒に動くことをよくしていました。印象的だったのは、縄を持たずに少しだけ動いていた様子から、実際に動かなくても頭で想像することが少しできるようになってきたのかなと嬉しく思いました。検定を通して良かったと思うことを聞くと、「運動ができると有名になった」と嬉しそうに話してくれました。周りからの称賛が親からの褒め言葉を上回る強化になっているように感じました。

小学校に入ると親のサポートの仕方も少しづつ変わってきたように思いますが、やはりその根本にあるのは上原先生の教えです。コンサル卒業後、律のサポートに迷った時には教わったことを思い出し、これからの律のためになることを軸にしながら、引き続き親子一緒に成長していけたらと思います。「今月のできたよ!」を見させていただくことも、今難しいなあと感じることに対して、ABA目線に戻すきっかけとなります。これからも楽しみにしております。

コンサルタントより

律くんと律くんのお母さんが「今月のできたよ!」を見てくださり、ご感想を送っていただいたことがきっかけとなりこの度、律くんのご成長を掲載させてくださることとなりました。前跳びに取り組んでいた早期療育の時期の様子は今でもはっきり覚えておりますので、このような様々な難しい跳び方を見させていただきまして、引き続き元気そうな様子がわかりましてとても嬉しく思っております。お友達の影響を受けて「なわとび検定」に合格したのは、素晴らしい挑戦だと思います。律くん、おめでとう!

思い返すと、体を動かすのがぎこちなかった早期療育の時期から、律くんのお母さんは律くんの運動スキルを高めるために日々、スモールステップで全ての運動課題に取り組まれていらっしゃいました。ご自身の中で目標をたてていらっしゃり、実現するためのご工夫や練習量は相当なものでした。コンサルはご卒業されても、ABA的な関わりは続けられ、苦手なものもしっかり克服するよう現在も、しっかりと律くんのサポートをされているのではないかと思います。今後とも、楽しい学校生活を送り、いろいろなことにチャレンジを続けていってください。