偏食克服と錠剤を飲む

11月のできたよ!

11月のできたよは、現在特別支援学校1年生の秋斗くんが偏食を克服し、錠剤を飲めるようになった様子です。

親御さんより

秋斗の成長の遅れに気付いたのは、1歳5ヶ月の時でした。健診の案内が届き、質問事項を見ていて「え?うちの子、そんな事できないよ?」と思ったのがきっかけでした。ネット検索をしまくり、自閉症という文字がたくさん出てきました。焦りを感じました。最初は「まっさか~」と思っていたのです。そこから「え?嘘でしょ?」。「いや、そうかも・・。どうしよう!!」と。そして、半年後には確信に変わり、覚悟を決めました。

療育でABAはやっていたものの、上原先生に辿り着く迄にはかなりの時間がかかりました。最初から上原先生に出会えていたら、秋斗は違った姿になっていたと思います。上原先生に初めてご連絡をさせて頂いたのが、年中の終わり頃でした。先生の丁寧なご指導が始まりました。まず基本となるお話から。大切な事を教わりました。夫婦二人でお話を聞きました。少しずつ、秋斗の事をご相談させて頂きました。年長となっていましたが、癇癪や他害があり、オムツも当然のようにつけていて、偏食も酷かったです。

先生からはまず、気持ちの切り替え(=外に出られる事)、トイレトレーニング、偏食、の順にご指導頂きました。物事には順序があるんだな、とやってみて、その大切さを知りました。いろんな事がうまくいかない我が子でしたが、偏食にはかなりのこだわりがあり、不安感も相当強かったです。1.2歳の時はまだ順調で、3歳で米を食べなくなりました。決まった物しか食べません。しかし、まだ良かったのです。5歳で転機が訪れ、失敗体験が続いてしまい、何も食べられなくなってしまいました。約10日間です。ほぼ何も食べる事ができませんでした。一口、二口くらいでしょうか?本人もお腹が空いて、食べたいのに食べられなくて、本当に可哀想でした。痩せ細り、入院を覚悟しました。そんなある日、ギリギリ食べられる物が見つかったんです。行き着いたのが、フライドポテト。その後、パンも食べられるようになりました。とはいえ、以前に痩せ細った経験もある事から、一回の食事の量が足りていないのではないか?と心配していました。

トイレトレーニングが落ち着いてきた頃、上原先生より、偏食に取り組むようご指示がありました。現在食べている物や、量について聞かれたので、実際に一回の食事の量を、写真にてお見せしたところ(写真の Beforeです)、体には決して良くない物を、上原先生の想像を超えた量をあげていたらしく、「かなりの量を食べていると思います💦この食生活のままではまずいです!」とおっしゃられ、先生は私の話から、パンを一切れ食べる程度だと思われていたらしく、コンサル中に先生と私で大笑いしました。

上原先生からの丁寧なご指導で、こんな私でもできるように、一生懸命アドバイスして頂きました。お陰様で、秋斗はほんのちょっとずつ、でも確実に、偏食を克服しております。

(現在の食生活は写真のAfterになります)

その前にも、気持ちの切り替え、トイレトレーニングも、熱心にご指導頂きました。できない私を、できるようにして頂きました。感謝しかありません。人生が変わりました。

これまでの経験がベースとなり、更に「高望みでは?」と自分に思いましたが、「錠剤を飲む」というスキルに挑戦する事にしました。秋斗の健康面で、必要性があったのです。先生にご相談させて頂き、想像以上にすんなりと習得してしまいました!驚きでした。小さな小さな砕いた白い粒。半分。1錠。そして2錠。少しずつ進めていきました。時にゲホッと吐いてしまう時もありました。飲まずに噛み砕いてしまう事も。焦らず、諦めず、じっくり取り組み、納得いく形に少しずつなっていきました。今回のテーマ「錠剤を飲む」というスキルは、偏食の克服なしでは有り得ない話だと思いました。今では余裕で飲んでしまいます。早いです。そんな秋斗の姿は、たくましく、母親として誇らしく思います。ゆっくりな我が子、というより、ゆっくりな母親ですが・・これからも様々な事にチャレンジしていきたいなと思いました。

上原先生、本当にありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願い致します!!

コンサルタントより

秋斗くんママと出会った頃、身辺自立の大きな項目がまだとりかかれていないことを知りまして、なんとしてもトイレトレを就学までに目標設定をしたいとご提案させていただいたところ、過去にうまくいかなかったことから秋斗くんママは「できないと思います。」「難しいと思います。」を連呼されて深刻な表情をされていらっしゃいました。確かにお会いした時の秋斗くんはコンプライアンスが確立されておらず、すぐにトイレトレを始めることが難しかったのでまずは、ママに何かしようと言われてもかんしゃくをすぐに起こさないところを目指しました。

秋斗くんママは、確かに何かを提案すると難しいとおっしゃるところから始まるものの、必ず取り組んでくださる姿勢がありますため、今となっては「できないかもしれません。」に変わり、それをおっしゃっても私もツッコミを入れることができるような雰囲気になってきたことをいちばん嬉しく思っています。こうして、トイレトレ、偏食克服を乗り越えられ、なんと錠剤が飲めるようになったと伺った時は私も大変驚きました。

取り組まれてからかなり短期間であったことや何より問題行動を起こさずに取り組んでくれたということで、偏食課題の般化のような感じの流れとなったのだなあと思いました。日常生活がとても過ごしやすくなったという嬉しい報告をいつもしてくださいます。

これからも一緒に頑張っていきましょう!!