ケンケンパ
今月のできたよ!
5月のできたよ!は、年長さんになったばかりの碧(あお)くんによるケンケンパです。ケンケンパは、日本だけでなくいろいろな国で行われている子どもの遊びのひとつです。ケンケンパが行えるということは、両足、片足で連続してスムーズに飛ぶスキルが要求されるため、未就学時期に必要なコーディネーション能力が確実に向上したと言えるでしょう。
親御さんより
自分が子供の頃、ケンケンパの練習などした覚えは無くいつの間にか身についていたものですが、息子の碧にとっては決して簡単なことではありませんでした。
教える前はケンケンパどころかジャンプもできませんでした。そこでまずは両足を揃えてジャンプする課題からスタートしました。しかし、10センチの段差すら飛べず、膝は伸びきった状態で全くやろうとする気配がありません。さらにこの頃、少しでも気に入らないことがあると癇癪が起き、課題が中断されることが日常茶飯事だったこともあり、「これは先が長い。一生できないかも・・・」と途方に暮れたことを思い出します。
その後、何度もコンサルで上原先生からプロンプトの仕方など適切且つ具体的なアドバイスをいただき、実行していきました。同時に家庭用のトランポリンや寝具の三つ折りマットレスを使って親子で楽しみながら跳ねる&着地の練習をして、その様子もコンサルで見ていただきました。そのようなスモールステップを繰り返すうちに、本人も次第にジャンプすることへの抵抗がなくなっていったようで、いつの間にか30センチ程の段差から両足ジャンプができるようになりました。
次にケンケンパの練習が始まりました。さらに高いハードルでしたが、こちらもプロンプトを試行錯誤しながら、まずはその場で片足立ちジャンプを、そして1つの輪の中へ、さらに2つ・3つと輪を増やし、ゆっくりですが着実にケンケンパの形に近づいていきました。さらに最近では、動画のように列に並んでケンケンパの順番を待ち、終わったらまた列に戻ることができるようになりました。以前の碧では考えられなかった姿です。日常生活での問題行動が減ってきたことで指示が通りやすくなり、教える側も楽しく、本人もできることがどんどん増えていって、家族の生活の質が上がったように感じています。
上原先生のABAと巡り合って3年程経ちます。その間、何度も挫折しそうになっては相談させていただき、子供のできないことができるようになる姿を目の当たりにしてきました。今後もできないことをあきらめるのではなく、子供を信じでチャレンジしていこうと思います。
コンタルタントより
お母さんがおっしゃるように、確かに碧くんには、片足飛び以前に、両足のジャンプのスキルや低い台から飛び降りることなどがとても難しい時期が続きました。それでも、碧くんのお母さんは諦めることなく、地道に練習を続けられ、碧くんは着実にスキルを習得していきました。問題行動を対処されながら、スモールステップでケンケンパを教えられていたお母さんのご様子が今でも印象的に頭に浮かびます。そしてこの映像にあるように、ケンケンパをやり切るだけでなく、それを静かに行い、きちんと列の後ろに並びに行く様子を初めて見たときには、お母さんの努力と碧くんの成長を強く感じ感激しました!現在は、スキップにも取り組んでいて、少しずつ形になってきています。これからの成長もとても楽しみにしています。